黒岩よしひろ『流星超人ズバーン』

はじめに

 10年位前に月刊ジャンプ(!)で『ZENKI』の後に連載していたヤツ。長らく読む機会が無かったのだけれど、最近古本で入手したので読んだ。一言で言うと迷走した作品だなー、という印象。月刊ジャンプには、週刊の「10週打ち切り」システムならぬ「12ヶ月打ち切り」システムでもあったのかしら?

各種ツッコミ

  • 序盤
    • 主人公が巻き込まれるのは、まあしょうがない。
    • 超人 vs ケモノ、と言う構図。
    • 宇宙警察(銀河特警と名乗っている)のお姉さんがあんまり活躍しない。何かメカを色々出すとかやればよかったかも
    • 主人公の少年ぽさが多分やりたかったんだろうな。主人公の無邪気な感じの正義と、寄生して力を与えている流星生物の冷静さの対比とか。
  • 中盤
    • 主人公と流星生物との息もだいぶ合ってくる。
    • 主人公 vs 寄生された人間、と言う構図。
    • この辺になってくると、戦闘力のインフレとビームの打ち合いみたいなことになってくる。ってか、あまり流星生物云々に意味がなくなってくるなあ。
    • 主人公の弱いものいじめに見えないように、相手にも知恵を持った存在を準備するのは妥当なんだけれど、本当に殴り合いにしか見えなくなるなあ。
  • 終盤
    • 闇の支配者(ダークガバナー)への言及とか。しかし、この次の第2部では一切出てこない。
    • 超人同士の殴り合い
  • 第2部
    • 一気に2年近く時間経過。
    • そして一気に『ZENKI』化。
    • 心に闇を抱えたヤツが流星生物の力を得て悪事、とか。
    • 意味もなく被害者が胸を露出、などのお色気3割増。
    • 第1部の最後で行方不明になっていた主人公が復活してくるが、一気に伝奇色増加。梵字の付いた数珠ブレスレットとか、変身時の九字詠唱とか。
    • 銀河特警の人のお姉さんっぽさがルックス的に増しているのはいいが、ラスト3話出てこない。舞台がほとんど中学校なので、出番が無いのはわかるんだけど、それはどうか。

まとめ

 何と言うか、やっぱり迷走しているなあ。グレードアップパーツを利用したパワーアップとかグレードアップパーツのオペレーションを銀河特警のお姉さんが担当するとかにすれば、もうちょっと話に締まりが出ると言うか、度を越したインフレとか主人公の万能ぶりとかを回避できそうなのにな。