竹宮ゆゆこ『とらドラ10!』

 前巻の強烈なヒキから、どうなることやらとハラハラしながら読んだ。俺が読んだ時期としては、アニメの24話と25話との間だったので、微妙にアニメが先行していたという辺り。
 まー、文句は無いんだけどさ、色々複雑な気分になる状態ではあった。アニメの最終話とかその1回前とかは、それはそれで面白いという評価を下します。お約束とか予定調和とかそういった側面はあるけれども、岡田磨理だし、まあ俺の中では好きな部類に入れます。原作はその辺りで主役級の活躍を敢えてある程度抑えたりすることによって、アニメ版よりももう少しドライと言うか、突き放した感じと言うか何と言うか、そういった印象を与えているのは、これはこれで良い後味だと思います。
 結論を言うと、どっちも面白かったよ! ということです。
 原作のお気に入りだったエスケープ辺りの描写と竜児が真夜中に掃除しながらデイドリームに入る辺りの描写がアニメ版で削除されていたのはちょっと不満なのだけれど、その辺りはアニメ版のエピローグ部分辺りが俺の好みだったから良しとしよう。