野尻抱介『ロケットガール3 私と月につきあって』新装版

 とりあえず、これが最後みたいですが、個人的にはシリーズ中のみならず、ここ半年から1年の間に読んだ本の中では最高傑作だと思います。
 (以下ネタバレ含む)
 登場人物がぶつかり合いつつも目的のために行動していくうちにお互いを認めていく姿。ぱっと見は脱出不能なトラブルに巻き込まれて、それをどうにか抜け出そうとするときのアイデア。そして物語クライマックス部での圧倒的なスピード感あふれるシーンの連続。とりあえず、ほぼ非の打ち所がない。強いて言うなら、ちょっと一部のキャラに出番が少ないことかなあ、挿絵もないからどんな子かよくわかんないのだけれど、アニメ化したときには、この話までやるのかどうかわかんないけど、やるんだとしたらそのときのお楽しみかなあ。