地上波とかの話

 世間では猫の日からしいですが、関係ない話題を立てておく。
 最近、この辺を見て、どうも地上波デジタル関係の話が胡散臭く見えてしまってしょうがないなあ、と感じてしまうようになった。多分冷静に考えると、「何か一般庶民には理解不能な利権がらみの話があるらしい」→「その利権に絡んでいる人間の行動が胡散臭く見える」という、以前俺がネ/ト/ウ/ヨっぽい人の意見にシンパシーを感じたのとおんなじ様な思考の動きをしているのだろうと推測するのですが、でもどうやっても「何となく地上デジタル化を推進している人間への不信感」を払拭できない。この辺が、俺のリテラシーの限界なのかなあ、と思ったりもする。やっぱりネ/ト/ウ/ヨ的なものにシンパシーを感じた経験のある人間にとって、いわゆるマスコミへの不信感っての拭いがたくつきまとっていて、その辺が、今回の「地上デジタル化推進派閥への不信感・胡散臭さ」へと繋がってしまっているのかなあ。
 いや、個人的な話をすると、これ以上(一部のメーカーが主導するような形で)技術革新が起きてもあんまり民間に直接的な利益は無いんじゃないかと思ったりするわけなのね(技術者の端くれとかヲタクの端くれとして、それはどうなのって態度だと思うんだけれど)。もうちょっと具体的な言い方をすると、これ以上高画質な映像って、みんな求めているの? って言うことね。「高画質」ってのは、圧縮ノイズとかの問題はまあちょっと横へ置いておくとして、DVDとかよりも解像度が高いって言うことね。その辺が必要ということになっているのは、視聴者の自発的なアレと言うよりも、メーカーからの囲い込み的な部分が大きいんじゃないかなあ。新しい高解像度のTVでみると、前まで満足していたクオリティでは満足できなくなってしまって、ブルーレイとかに手を出す、とかいう形でね。でもハイエンドな製品が手ごろな価格に、って言うのは、囲い込みによって市場ができて量産されて値段が安くなる、っていう流れが必要だしなあ。でも、ハイエンドなものを出せば、視聴者が、消費者が飛びつくっていうモデルはもう廃れているんじゃないのかなあ。
 日本発の技術革新が起きて、日本の景気が良くなることによって雇用が促進、とか賃金が向上、とか言うんだったら、まあ間接的な利益はあるんだろうけれど。経済とかに疎い人だから間違いは含んでいるかもしれないなあ。
 あー、でも少子化とかがあるから、結局のところ「子供一人に大きなお金をかけられる」「子供のために今できる最高のことをしてやろう」というハイエンドな(あんまり使いたくないんだけれど、所謂「勝ち組」な)親とかその予備軍が「今できる最高画質で生まれてくる子供を撮ろう」とか、「いい試聴環境を整えてみよう」とか考えている(ように、メーカー側の広告によって仕向けられている)のかしら。やっぱり勝ち組の考えることはわからんわ。勝ち組がお金を出さないと、商品が売れないので、負け組の俺のお仕事が無くなる(いささか乱暴な理屈だけれど)ので、勝ち組サマにへいこら媚を売って生きていかざるを得んわけだが、どうもねえ。あああ、気持ち悪い。