みなこなみ『ふたなりいじりっ娘』

ふたなりいじりっ娘 (いずみコミックス)

ふたなりいじりっ娘 (いずみコミックス)

はじめに

 俺の中では「ネヴィリルとふたなりマミーナのカラミを描いた」として有名な、みなこなみ先生のご本です。名前自体は一水社のアンソロジーで見かけていて、そこそこ好感を持っていたので、今回購入。

イノセンス+シンプルマインド

イノセンス

 多分描き下ろしのカラーページと、巻頭の1作目。カラー口絵には「イノセンス プロローグ」となっているが、目次(カバー表見返し)だと「イノセンス+シンプルマインド」となっています。「〜プロローグ」とあるのだけれど、中身は「イノセンス」の後日談のカラミを描いているもの。
 んで、本体の「イノセンス」について。女教師の着替え写真に写っていた股間のふくらみをネタに、生徒3人がカラミを要求。最初は生徒側が責めているけれど、生徒たちもついていることをカミングアウトしてからは、4人で楽しむという話。

放課後の

 チアリーダ部の先輩と、マネージャーの娘の話。表紙に描いてあるのは、この娘達です。2人ともついてます。マネージャの娘が、先輩の下着に悪戯しているのを、先輩に見つかって……という話。先輩の方が入れるけれど、マネージャの方が独占欲が強そう。

いっぱいさわりっこ

 仲のよい母娘2組の話。お泊り会をするときに、母親たちのやっていることを知った娘たちが自分たちも同じようなことをするようになって……という話。母娘それぞれ1人づつがついています。どちらの親子も、父親って言うのがまったく描かれていないので、ひょっとして自分で受精か、と思わなくもない。

トライアングル

 生徒のレズ現場を見つけてしまった担任女教師が、止めに入るのだけれど、生徒がついてる同士のカップルだということを知ってしまい……という話。

姉妹

 ついてる姉とついてる妹の話。妹が友達を家に呼んできたのを見た姉が、嫉妬から……という話。結局姉妹は姉妹で完結するよ。

秋穂

 ついてる娘同士のカップルと妹秋穂の話。姉と恋人がしているのを聞いていた秋穂が2人に混ぜてもらい……という話。秋穂が一番得していると思う。

キツネさんタヌキさん

 キツネ耳の獣人娘とタヌキ耳の獣人娘のレズ話。両方とも術が使えるので、ついてる状態に変化してついてない相手を……という話。タヌキさんの「〜っス」という口癖が個人的にツボ。

ママ2

 主人公を生んでくれた母親は、ずっと入院していて、その間は養母に育てられていた。養母とは「甘える」という形で肉体関係がある。生母と一緒に暮らすようになって、主人公は生母との付き合い方がわからない。そこで養母と一緒に生母に「甘える」ことに……という話。断っておきますが、ついてませんよ。

はりきりお世話

 右腕を骨折した男の子を母親がお世話していて……という話。オチの付け方まで、完璧にお約束にのっとった感じの話。

まとめ

 読む前は、今回も何かパロディ的なネタがあるのではないかしら、と期待していた。読んでみるとパロディネタには気づかなかった(本当はあったのかもしれないけど)が、特に気にならなかった。まあ、普通に良作。

かなり余談

 母親モノはもう一皮剥けると、個人的に非常に好みになりそうなのだけれど、どうなのかな。ふたなりの子を不憫に思った母親が子供に性教育、とか、母親が息子の第2次性徴を心配するあまり生えてきてしまう、とか、そういう話を書いてくれないかな。